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December 04, 2005

桐野夏生『アンボス・ムンドス』○

 桐野夏生の短篇集。初出「別册文藝春秋」「オール讀物」「小説現代」。
 人生で一度だけ思い切ったことをしよう――夏休みに不倫相手の教頭と海外旅行に出かけた若い女教師。帰国した二人を待っていたのは女子生徒の死と非難の嵐だった。少女たちの悪意を描く表題作を含む7篇を収録。
 うまいですね。一筋縄では行かない。女の一人語りの体裁を取った表題作のほかでは、おそろしくも蠱惑的な「怪物たちの夜会」が印象に残った。買って損なし。

★★★★☆(2005.11.15 白犬)

文藝春秋 1300円 4-16-324380-1

posted by Kuro : 15:59

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トラックバック時刻: December 4, 2005 05:39 PM

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トラックバック時刻: December 5, 2005 08:54 AM

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(「立読のようなもの」にはネタばれがある場合がございます) -------------------------------------------------... [Read more...]

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トラックバック時刻: May 10, 2006 12:37 AM

comments

トラックバックをありがとうございました。
タイトル通り「両方の世界」ってのが、強烈に出ていましたね。これぞ「桐野ワールド」という感じでした。

投稿者 岩田 : December 5, 2005 11:45 PM

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