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June 12, 2005

重松清『明日があるさ』○

 朝日新聞社刊『セカンド・ライン エッセイ百連発!』を改題のうえ再構成。『ビタミンF』で第124回直木賞を受賞した重松清の初のエッセイ集。
 あとがきに「パソコンのハードディスクに残された原稿ファイルは二百ほどだったので」とある。エッセイ集を出すために「家じゅうをひっくり返して大変なことになった」恩田陸とは大違いである。元ライターさんなだけにきっちりしてるのだろう、と思ったが、そのかわりに掲載誌・紙のたぐいはいっさい保存してなかったというのだから、担当編集者の仕事量はそう変わらないと思われる。
 さて、エッセイというと軽くてすぐ読めるようなイメージがあるが、やはり小説家の書くエッセイは、片手間にぱらぱら読みというわけには行かない。本書の場合はとくに、家族や子育てや教育問題といったテーマが多いためか、ついじっくり読んでしまう。そんな調子で65本(数えた)一度に読んだら、なんだかぼーっとしてしまいました。 この内容で560円はお買い得。通勤のおともに。

★★★☆(2005.5.27 白犬)

朝日新聞社/朝日文庫 560円 4-02-264346-3

posted by Kuro : 23:57

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