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April 03, 2005

角田光代『人生ベストテン』○

対岸の彼女』で第132回直木賞を受賞した角田光代の受賞第1作。初出「小説現代」2003年6月号〜2004年11月号。どこにでもいる男と女の出会いが生み出す小さなドラマ。表題作ほか全6篇収録。
 仕事先で気まずい思いをしたり、旅先でいやな母娘に振り回されたり、よく知りもしない女にストーカー扱いされたり、同窓会で焼けぼっくいに火がついちゃったりなどなど、6篇すべてがカッチョわり〜話だ。誰にでも似たようないまいましい思い出の一つや二つはあるだろう。わたしなんかありすぎて、忘れるために毎晩酒飲んでるようなものである。だからといって本書の登場人物に共感するかというと、これが難しい。上には上がいるもんだとか、じぶんはここまでバカじゃなかっただとか、なんだか競っちゃうんだ。はは。
 全編甲乙つけがたいが、「観光旅行」に出てくる喧嘩ばかりしている母娘がとくに印象に残った。

★★★★(2005.3.23 白犬)

講談社 1400円 4-06-212810-1

※なんだかやたらと海外のコメントスパム屋さんたちに人気があるエントリーなので、当分の間コメント不可といたします。

posted by Kuro : 13:18

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comments

はじめまして。
トラックバックありがとうございました。
面白かったですよね〜〜〜♪この本。
私は、やはり表題作の「人生ベストテン」がよかったですね。
一人、人生のベストテンを考えるという主人公が、なんだかいとおしくなってしまいました。
ツボにはまったな〜〜〜♪

投稿者 ゆう : April 4, 2005 08:39 AM

ゆうさん。
こちらこそはじめまして。
わたしは「人生ベストテン」を考えたことはありませんが、おそらく小学4年生くらいの頃が人生の絶頂期だったと思います。いまのところ。
ちなみにこれまででもっとも“おとな”だったのは26歳くらいのときでした。
同書を読んで、そんなことを思いました。

投稿者 白犬 : April 4, 2005 07:37 PM

4月25日AM1:40

NHKのTVでリアルタイムに角田光代さんのドキュメント放映してます

投稿者 Anonymous : April 25, 2005 02:03 AM