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April 27, 2005

第18回三島由紀夫賞・山本周五郎賞候補作発表

 きのう(4月26日)の朝日新聞夕刊に出ていました。

第18回三島由紀夫賞候補作

 ひゃあ、すごいね『となり町戦争』。三島賞候補かあ。やたら広告も目につくし、新人のデビュー作で10万部なんて、珍しいのでは……あ、金原ひとみの『蛇にピアス』があったか。ま、なんにせよ、新しい作家が出てきて話題になり、出版業界が活気づくというのはいいことではありましょう。
 しかし三崎亜記以外はまったく知らない名前ばっかりというのもすごいな。そもそも三島賞候補作なんてふだんあまり注目しないけど。あ、本谷有希子っていうのは聞いたことあるな。なんか読んだ。『本谷有希子文学大全集 江利子と絶対』(講談社)だ。ええとあんまり印象に残ってないです。検索してみたら、「オールナイトニッポン」のDJもやってるんだねえ。しかしこのタイトルはどうか。
 読んだことあるっていうのと知ってるっていうのとで、三崎・本谷を推しておこう。推してどうする。
 あ、候補6作品のうち3作品が「新潮」っていうのはちょっとなと思います。いくら新潮社主催とはいえ、ねえ。

第18回山本周五郎賞候補作

 こちらは、女性作家のは読んでないです。男性作家のは3作とも読んだ。 読んだのに感想書いてないってどういうことよ。すいません。
『チルドレン』は、陣内の話です。
『明日の記憶』は、若年性アルツハイマーの話です。
『君たちに明日はない』は、リストラ屋の話です。
 それだけかよ。ええ、端的に言うとそれだけです。陣内の話で片づけてしまっていいのか? ……まあいいや。
 山本周五郎賞をとってほしいのは……『明日の記憶』かなあ。荻原浩は最近がんばってると思いますし。でも新潮社がやってる賞なので、三浦しをんか垣根涼介もからんでくることでしょう。でもほんと、『チルドレン』『明日の記憶』『君たちには明日はない』の3つはいずれもけっこうおもしろかったです。
 選考会は5月17日。芥川賞・直木賞が半年に1回で、盛り上がったり盛り下がったりが忙しいんですが、三島賞・山本賞は年に一度きりなのでせいぜい注目してあげないとかわいそうだと思います、はい。

(黒犬)

posted by Kuro : 23:47

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comments

今ごろナンでございますが・・・、
三島由紀夫賞候補作は、私も「となり町戦争」しか読んでいません。
山本周五郎賞候補作は、「チルドレン」「私が語り始めた彼は」「ナラタージュ」の3作を読みました。「明日の記憶」がいいって聞くのですが、めずらしく最初のところで読むのをやめてしまいました。
山本周五郎賞は、やっぱり新潮社から出してるし、三浦しをんさんかなぁって。3作とも、かなり好きな作品なんですが。

投稿者 ahaha : May 13, 2005 02:30 AM

ahahaさまこんばんは。
みごとにかぶってないですねえ(笑)。「チルドレン」だけか。私の場合は、「ナラタージュ」が最初の数ページで挫折、でした。ううむ。受賞したら読もう。

三島賞はぜんぜん、見当もつきません。でも「となり町」はとらないと思うな。売れすぎてるから。

投稿者 黒犬 : May 13, 2005 04:40 AM

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