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November 11, 2007

村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』○

 筋金入りのランナーでもある村上春樹が、走ることと個人史を同時に語るという、きわめて画期的な作品。タイトルはレイモンド・カーヴァーの短編集 "What We Talk About When We Talk About Love" (邦訳『愛について語るときに我々の語ること』)を「原型に使わせてもらった」そうです。
 まずなんといっても、化粧扉と、カバーにも小さく使われている、ご本人のすばらしい身体つき(後ろ姿ではあるが)におどろかされる。「長く走り続けていると、筋肉の配置ががらりと変わってしまう(p.62)」とあるが、とても50代も半ばをすぎた男性とは思えない。
 33歳で走り始めて以来、25年にもわたり国内外のレースに出場し続けてきたことや、日々のトレーニングを通じて語られる人生。ファン必読。

★★★★☆(2007.10.30 白犬)

文藝春秋 1429円 978-4-16-369580-8

posted by Kuro : 11:51

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