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April 27, 2007
『文藝春秋』2007年5月号○
【おもしろかった記事】
- 『日本の論点』編集部/衝撃の予測 10年後の「人口減少社会」
- 新発見「小倉侍従日記」を読み解く/半藤一利×阿川弘之
- わが引揚げ体験と昭和の歌/五木寛之×藤原正彦
- 玄侑宗久/江原啓之ブームに喝!
- 夏目漱石演説速記「作家の態度」
- 中国「道教寺院猟奇殺人」の怪
- 創刊85周年記念アンケート特別座談会/「文藝春秋」とは何か 立花隆×福田和也×阿川佐和子
【おもしろかった連載】
- カラーグラビア/三国志 古戦場を歩く
- カラーグラビア/王家の末裔とたどる「琉球の味」
- 巻頭コラム
- 山藤章二/ちょいワルに意義アリ
- 佐藤愛子/淡路島
- わかぎゑふ/なんでも和食
- 吉田照美/小さな伝説
- 柳田邦男/新・がん50人の勇気「音羽信子から本田美奈子まで」
- 岩崎元郎/悠々山歩き11「水分補給」
- 芝山幹郎/スターは楽し12 ウィリアム・ホールデン
【なんだかなあ】
- 「鈍感力」問答 鋭い人は大成しない/渡辺淳一×編集部
- 樹木希林/オカンと裕也と娘・也哉子と
【カワイイ!】
- もう一人の家族「ペットと私」3 北方謙三家の黒ラブ、コマサ(♀13歳)
【これが食いたい!】
- 「琉球の味」/琉球料理「美栄」の昆布イリチー
- 「わが街・私の味」/姫路市「柊」のふわふわ明石焼き
- 「五感で味わう美しき和菓子」/東京「一元屋」のきんつば
【もらっても困る】
- クリストフルのカトラリーセット(5アイテム×6)295,575円
【心に残った一文】
- 最後に川を越えたときは夜になるまで物陰に身を潜めていました。赤ん坊が泣くと、ものすごい勢いで「泣かせるな」と怒鳴られる。(中略)私も妹が泣くものですから、仕方なく頭を殴って「泣くな」と。(中略)申し訳ないけど、途中で何度、妹を置いていこうと思ったかわかりません。(「わが引揚げ体験と昭和の歌」五木寛之の談話より)
- 健康で前向きな歌をうたえば元気になるという考え方は単純すぎる。悲しい人には悲しい歌が必要なのです。(「わが引揚げ体験と昭和の歌」五木寛之の談話より)
- イギリス心霊学を元にしたものでは、三十年ほど前に流行した、つのだじろう氏のマンガ「うしろの百太郎」や「恐怖新聞」もある。しかし当時はそれほど定着しなかった。この三十年間で日本人の間にそれを受け入れる何かが準備されたのだろう。江原ファンの最大の支持層は三十代の女性というのも、なにやら示唆的な話ではある。(玄侑宗久「江原啓之ブームに喝!」より)
- この間、ある新聞が、夏目と云う男は風上に置けないとこう云う。肥桶船か何かと思って居る。漱石は肥桶と云うのと同じである。ずいぶん大胆な話であって、肥桶に似たところは少しもない、立派な、こうフロックコートを着て、ハイカラに出来上がって居る、あるいはどこか臭いのかもしれないけれども、何となく肥桶じみて居るとか、田舎臭いとか、風上に置くのがイヤだとか云うのはつまり書いた人の得た感じから来る。すなわち肥桶から得た感じと漱石から得た感じがピタリと一致して居る、そんなもんなんだろうと思う。(夏目漱石演説速記より「metaphor=隠喩」について)
- 「ちょいワルおやじ」などという自然に逆らった西洋かぶれの老い方は、所詮、日本人には身にそぐわないと知るべきだろう。(山藤章二「ちょいワルに意義アリ」より)
- ベトナムで和食の店に入ったときのことだが「刺身」と書いてあるので「何の魚の刺身ですか?」と聞いたら「魚じゃない。刺身」と答えられた。(わかぎゑふ「なんでも和食」より)
(2007.4.23 白犬)
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posted by Kuro : 23:55
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