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January 23, 2007
『文藝春秋』2007年2月臨時増刊号〈特別版〉○
「ああ、結婚! おお、夫婦!」
――すべての夫婦に贈る、男と女の波瀾万丈物語
【おもしろかった記事】
- 巻頭エッセイ
- 大平健(精神科医)/妄想と家族
- インタビュー特集
- 平野レミ/和田さんにみつけてもらって、ほんとによかった
- 小柴慶子(小柴俊夫夫人)/夫の気難しさに泣かされたこともございましたけれど
- 〈特集〉変わる夫婦、変わらぬ夫婦
- 山田昌弘(東京学芸大教授)/求めるほど遠ざかる今の結婚
- 山極寿一(京都大学教授)/ゴリラの夫婦と人間の夫婦
- 〈特集〉伴侶の死、それからの生き方
- 金子兜太(俳人)/霧の白粥
- 吉沢久子(古谷綱武夫人)/いなくなって気づいたこと
- 〈特集〉国際結婚「私たち日本人と結婚しました」
- モハメッド・アリ・サザド・レザイ(イラン)「イスラムの教えで育ったような妻」
- ロドニー・ホイセス(アメリカ)「日本女性の強さにびっくり」
- ニクラス・エリクソン(スウェーデン)「育児に対する考え方の違い」
- ラデク・ランツ(チェコ)「妻の方がガイジンみたい!」
- 〈寄稿〉
- 久田恵/夫の定年後、妻の本音
- 大石静/ミヤコ蝶々「夫婦善哉と女の一生」
- 桂三枝/「新婚さんいらっしゃい!」の三十六年
- 中西佐緒莉(年金海外生活ラボ代表)/第二の人生を海外で
- 〈対談〉
- 中野翠×南伸坊「日本の夫婦、気になる夫婦」
- 〈大特集〉妻への詫び状、夫への感謝状
- 斎藤茂太(遺稿)/何度書いても書ききれない
- 林真理子/不機嫌の椅子
- 長部日出雄/八年前の遺言状
- 中島誠之助/鵜匠の手になる鵜のごとく
- 土屋賢二/謹んで申し上げます
- 海老沢泰久/彼女の災難
- 青島幸男(遺稿)/気づいたら
- 林望/私達の独特なる関係
- 池内紀/魚の料理法
- 黒川博之/そういう流れ
- 三浦朱門/悪い夫でゴメン
- 桐生操/世界悪妻列伝「浮気妻メッサリーナ」「残酷妻皇太后ほか」「嫉妬妻フアナ」「悪妻の代表クサンチッペ」
【なんかイヤ】
- 特別手記 岸部小緒理(岸部四郎夫人)「夫・岸部四郎の破産生活で知った夫婦の絆」
- 〈特集〉伴侶の死、それからの生き方
- 永六輔「妻への手紙を書き続けて」
- 特別対談 日高敏隆×竹内久美子「一夫一婦制だから「浮気」が起きる」
- 〈大特集〉妻への詫び状、夫への感謝状
- 安藤和津(エッセイスト)/本物の人生
- 天野周一(日本亭主関白協会会長)/新! 亭主関白宣言。
- 栗本慎一郎/遊牧民の血
- 太田光代(太田光夫人)/二〇〇七年のあなたへ
【心に残った言葉】
- 日本では、いざとなった時に助けてくれる「意志」も「実力」もあるのは、配偶者よりも親なのである。また、心理的にも自分の幸せを願っているのが「信じられる」のは、配偶者以上に親なのである。(山田昌弘「求めるほど遠ざかる今の結婚」より)
- ゴリラたちの振る舞いから私が学んだのは、オスは自覚だけでは父親になれないということだった。まず保護能力の高い配偶者としてメスに選ばれ、メスに子どもを預けられ、そして子供から保護者として信頼されて、初めて父親として振る舞うことができる。(中略)父親というものはメスと子どもによって作られるのである。(山極寿一「ゴリラの夫婦と人間の夫婦」より)
- 妻は「昼ごはん」を作るのが嫌なのではない。黙って座れば、目の前に「昼ごはん」が出てくることを当たり前と思っている夫のありように、自分の日常がどれほど心理的に拘束されるか、それがつらいのよ、と訴えているのである。(久田恵「夫の定年後、妻の本音」より)
- 誤解しないでほしいのですが、わたしがあなたの言動をエッセイに書くのは、反省をうながすためではありません。あなたに反省をうながすのは、マグロにソロバンを教えるようなものです。(妻への詫び状、夫への感謝状/土屋賢二「謹んで申し上げます」より)
- 「できちゃった婚」というのも、どうも感心した話ではない。(中略)不注意で妊娠したからとて、それを「理由」として、とりあえず「結婚」という形の「法律的落とし前」をつけようなんて安易な考え方が気に入らぬ。(妻への詫び状、夫への感謝状/林望「私達の独特なる関係」より)
- よめはんに訊かれたことがある。「生まれ変わったら、またわたしといっしょになる?」「なる。よろこんでなります」「わたしはあかんわ」「なんでや」「今度はムササビに生まれ変わるんやもん」はいはい、モモンガでもコウモリでもなんでもけっこうでございます。(妻への詫び状、夫への感謝状/黒川博之「そういう流れ」より)
(2007.1.20 白犬)
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posted by Kuro : 02:48
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