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April 02, 2006

江國香織『東京タワー』○

 リリー・フランキーじゃなくて江國香織の東京タワー。黒木瞳・岡田准一主演で映画化されてます。
 恋はするものじゃなくて、おちるもの――大学生の透は年上の詩史と道ならぬ恋をしている。透の親友、耕二は彼女がいながら年上の喜美子との情事に溺れる日々。東京タワーが見守る街で繰り広げられる恋愛模様。
 おハイソでおしゃれな恋愛小説。二組とも女のほうはいわゆる不倫。それぞれに修羅場はあるが、詩史は現実にはあり得ない中年女の透明感で、喜美子のほうは中年女らしい力技で見事に乗り越えている。メインストーリーはむろん透と詩史のほうだが、わたしはコミカルな味わいのある耕二の三角関係をおもしろく読んだ。590円はお買い得。

★★★★☆(2006.3.15 白犬)

新潮社/新潮文庫 590円 4-10-133921-X

posted by Kuro : 01:26

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この本の感想を書くのは気が重い。 いや、江國香織の本を読んだ後はいつもそうなのかもしれない。彼女の作品に惹かれるのは難しい、いやムリと言うものだ。一方で、... [Read more...]

トラックバック時刻: April 2, 2006 04:20 AM

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トラックバック時刻: April 2, 2006 02:41 PM

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