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October 01, 2005
薬丸岳『天使のナイフ』○●
第51回江戸川乱歩賞受賞作。
コーヒーショップを経営する桧山貴志は、13歳の中学生３人に妻を惨殺されて以来、少年法に護られた彼らへの無念の思いをかかえている。ある日、桧山が店長をつとめる店に、当時、事件を担当した刑事が訪ねてくる。妻を殺した３人のうちのひとり、少年Ｂが殺害されたというのだ。現場は店のすぐ近くの公園、犯行時刻は閉店後、桧山がひとりで売り上げ計算をしている時間帯だった。それから間もなく、桧山が電車を待つ駅のホームで転落事故が起きる。奇跡的に助かった人物は少年Ｃ。
殺してやりたかった。だが殺したのはおれじゃない――少年たちのことを調べはじめた桧山は、金欲しさの犯行と断定された妻の事件に疑念をいだく。
ひじょうによくできた社会派ミステリー。最初の投票でぶっちぎりの高得点を集め、ほとんど満票で受賞が決まったというだけのことはある。「日本語表現そのものが未熟」と乃南アサ先生にバッサリ斬られているが、そこがかえって好感を持たれたのではなかろうか。これほど一所懸命さの伝わってくる文章はそうはない。次作おおいに期待。
★★★★☆（2005.8.26 白犬）
2005.8.8初版。第51回江戸川乱歩賞受賞作。著者は69年生まれ。
三人の少年に妻を殺され、娘とともに生きるコーヒーチェーン店の店長。事件から4年近くがたったころ、妻を殺した犯人のひとりが殺される。少年法に対する不満を公言し、その時間のアリバイもない主人公を、警察は疑いの目で見るが――。
少年法の不備とか犯罪被害者やその遺族の救済など、最近取りざたされることの多い問題をテーマにした力作ではある。だが、優等生的でおもしろみに欠けるように思った。
★★★（2005.9.25 黒犬）
講談社 1600円 4-06-213055-6
posted by Kuro : 16:13
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著者：薬丸岳
書名：天使のナイフ
発行：講談社
綿密度：★★★★☆
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4年前妻を殺したのは３人の中... [Read more...]
トラックバック時刻: October 2, 2005 06:55 PM
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天使のナイフ薬丸 岳 講談社 2005-08by G-Tools
少年犯罪をテーマにした、社会派推理小説。オススメ！
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トラックバック時刻: February 7, 2006 01:12 PM
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第５１回江戸川乱歩賞受賞作。著者... [Read more...]
トラックバック時刻: April 5, 2006 06:10 PM
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装幀は多田和博。第５１回江戸川乱歩賞受賞作。
４年前、５ヶ月の娘：愛実を遺して３人の中学生に最愛の妻：祥子を殺された、主人公の桧山貴志（職業はフランチ... [Read more...]
トラックバック時刻: October 13, 2006 06:24 PM
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