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August 04, 2005

酒井順子『先達の御意見 負け犬他流試合』○

 33万部のベストセラーとなった『負け犬の遠吠え』の著者の対談集。人生の先達として選り抜かれたお相手は阿川佐和子、内田春菊、小倉千加子、鹿島茂、上坂冬子、瀬戸内寂聴、田辺聖子、林真理子、阪東眞砂子、そして総括対談として香山リカ。なるほど、いかにも先達っぽい人たちだが、酒井順子だって、いくら売れなかったとはいえ、三十冊以上も本を出しているというのに、誰に対してもいやに低姿勢なのがはがゆい。しかし相手もそれなり警戒しているからか、そう簡単にははじけない。つまらぬ(笑)。そういうふうに見ていくと上坂冬子、瀬戸内寂聴、田辺聖子の高齢者チームの抜けっぷりが爽やかに感じられるからおもしろい。

★★★★(2005.7.16 白犬)

文藝春秋 1238円 4-16-366990-6

posted by Kuro : 22:20

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{/book/}「先達の御意見」酒井順子 「負け犬の遠吠え」で一躍有名になった酒井順子が、その道の先輩方と「負け犬他流試合」を繰り広げる。 対談相手は阿川佐和... [Read more...]

トラックバック時刻: August 5, 2005 06:40 AM

comments

こんにちは〜。
そうそうたるメンバーとの対談でしたね〜。
高齢者(失礼!)チームはさすがに手強かったようですね!
私は個人的に鹿島先生が好きなので、もっといろいろお話しして欲しかったなぁ。
気になるのは「負け犬」という言葉の理解度です。
酒井順子を読まずに「負け犬」という言葉を間違って理解している人のなんと多いことか!
やはり「負け」という響きにみなさん過剰反応していらっしゃるようです。

投稿者 ミチ : August 5, 2005 06:47 AM

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