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February 10, 2005

三砂ちづる『オニババ化する女たち』○

 女として生まれてきたのだから、女としての性を生きたいという体の意思があります。その意思を無視していると、あちこちに弊害が出てくるのではないでしょうか。女は子どもを産み、次の世代を継いでいく力を持った存在で、生物としてはそれを目的に生まれてきているわけですから、その力を使わずにいると、多くのエネルギーが行き場を失ってしまうことでしょう――女の体について、思春期、月経、性、出産という、もっとも本質的なことについて再考した本。
 頭でっかちになりすぎて、体の要求に従わずにいると、婦人病になったり、精神を病んだりしてロクなことはない。誰彼かまわずじゃんじゃんセックスして子供を産め、ようするにそういうことですね。新宿ゴールデン街で、たまたま隣に座ったインテリ崩れのオバハンの説教じみたヨタ話をえんえん聞かされているような気分。こういうのがまた売れるんだ。みんなほんと説教されるの好きね。一般論の説教なんか、屁の突っ張りにもならないよ。

★★(2005.1.6 白犬)

光文社/光文社新書 720円 4-334-03266-4

posted by Kuro : 00:50

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